ジャズスキャット(ジャズシンガーのアドリブ、インプロ)の教則本ってありますか?
- スキャットを練習する時に使える教則本を知りたい。
- ジャズボーカルを始めたので、スキャットをやってみたい。
- アドリブって難しそうだけれど、私にもやってみた。
- 何か1冊ジャズボーカル、特にスキャットやアドリブに関する教則本が欲しい。
スキャットってなんですか?
ジャズの演奏の中で、ジャズシンガーがアドリブを取ることを「スキャット(Scat)をする」と言います。
即興演奏のこと。ジャズボーカリストは、「スキャットシラブル」と呼ばれる独特の言葉を使いながら、即興でメロディを奏でます。(場合によっては、事前に決められた内容を歌うこともありますが、基本的にはその場で考えたメロディーラインやリズミックアイデアを演奏します。)
そもそもスキャットってなに?という方はこちらをご参考にどうぞ。
おすすめのスキャット教則本はこちら。
ジャズボーカルを始めて、いくつかジャズの曲が歌えるようになったら、ぜひスキャットにチャレンジしてみましょう。
スキャットは自由に歌うことだと思われている方も多いですが、実はちょっとしたルールやヒミツがあります。
ボキャブラリも必要なので、まずは教則本を1冊手に入れて、取り組んでみましょう。
スキャットやアドリブに関するおすすめの教則本は3冊+1講座
ジャズボーカリスト向けの、おすすめスキャット教則本はこちらの3冊(+1講座)です。
それぞれ特徴がありますので、具体的にお話ししましょう。
おすすめ度 | 言語 | 形式 | レベル | |
Scat! | 英語 | 本+アプリ | 初級〜上級 | |
Vocal Improvisation | 日本語 | 本+CD | 初級〜中級 | |
Jazz Conception | 日本語 | 本+CD | 初級〜中級 | |
Udemy講座 | 日本語 | ビデオ+資料 | 初級〜中級 |
SCAT! by Bob Stoloff
バークリー音楽大学のボーカル科の教授、Bob Stoloff(ボブ・ストロフ)が監修した、まさにスキャットを学習するための教則本です。
SCAT!VOCAL IMPROVISATION TECHNIQUES [BOB STOLOFF]
スキャットシラブル(スキャットの時に使う言葉遣い)の練習からスタートし、典型的なコード進行に合わせた練習や有名曲のコード進行に合わせた例なども豊富に掲載されています。
その他、ボイスパーカッションや各リズムスタイルに合ったエクササイズなど、かなりのボリュームです。
以前はCDがついていましたが、現在はアプリのリンクがついていて、昔よりも使いやすくなっています。
- スキャットの言葉の選び方、リズムの取り方から、かなり難しい歌唱例まで、幅広く網羅されているスキャットの教科書。
- 最後の方のエクササイズは、上級者でも満足できるレベル。
- アプリを使いながら実践的に覚えられます。
- Bob Stoloff自身はスキャットの神様のような存在。わたしもバークリー音楽大学で実際に彼のレッスンを受けましたが、素晴らしかったです。
- 本は全て英語なので、英語に苦手意識のある方にはハードル高め。
こちらも同じBob先生の本です。
ブルースのスキャットに特化していて、こちらもおすすめです。
Blues Scatitudes: Vocal Improvisations on the Blues
Vocal Improvisation by Michele Weir
先ほどの、Bob Stoloff先生の「Scat!」の本は全て英語になります。英語が苦手な方には、ハードルが高いかもしれません。
その点、こちらの「Vocal Improvisation」は日本語に翻訳されており、わかりやすく解説を読むことができます。
スキャットの基礎知識からスタートし、ブルースのアドリブをはじめ、たくさんのエクササイズが載っています。
エクササイズのバリエーションもかなり豊富なので、ボキャブラリーを増やしたい方におすすめです。
CDも付いていて、自習をするのも簡単ですね。
ヴォーカルインプロビゼーション(スキャットで歌う) Michele Weir
- スキャットの基礎知識からスタートし、ブルースのアドリブをはじめ、たくさんのエクササイズが載っています。
- 日本語に翻訳されているので使いやすいです。
- レベル的には初心者からOKです。上級者の方は、上記のBob先生の方がベターです。
- Bob Stoloff先生が東海岸のスキャットの神様だったら、Michele Wier先生は西海岸のスキャットの神様。
- CDのクオリティもグッド。ただ、省略されているものも多いです。
Jazz conception by Amy London
スキャットの基礎から理論を学んでいくというよりは、習うより慣れよ、とにかく歌いながら覚えていくスタイルの方が合うかたはこちらも検討してみるとよいでしょう。
有名曲のコード進行に沿って書かれた、スキャットのサンプルメロディが21曲収録されており、曲の中でどのようなフレージングをしていくのか?を、具体的に学べます。
シンプルなものから、最後の方はかなり難しいです。練習も必要ですが、聴く力をつけるためにもよい教材だと思います。
- スキャットとは何か?のような細かいことは抜きにして、まず実践から入りたい方にはおすすめ。
- 有名曲のコード進行に沿ったスキャットのサンプルが21曲分入っています。
- 実際にCDで歌ってくれているので、聴きながら覚えていくことができます。
- スキャットシラブルが楽譜に書かれているので、ボキャブラリーを増やしたい方にもぴったりです。
- CDのクオリティもグッド。
- キーが合わない場合などは、楽譜を書き直したり、他のアプリケーションを使って音源のキーを変えて練習する必要もあり。
オンライン講座(ジャズボーカル初心者のためのスキャット&アドリブ講座)
少しずれますが、教則本以外にもこういった講座もあります。
- ジャズボーカルを習い始めたばかりの方
- スキャットをやってみたいけれどちょっと不安な方
- 自己流のスキャットから脱却したい方。
オンライン講座プラットフォーム、世界最大手のUdemyにて、初心者ジャズシンガー向けのスキャット講座(オンライン、オンデマンド方式)をご準備しています。
買い切りの講座になりますので、一度ご購入いただければずっとお使いいただけますし、自分のペースで進めていただくことが可能です。
- スキャットとは何か?のような初歩から、丁寧に解説しています。
- 理論的な話はできるだけ短く、どんどん実践を積めるようになっています。
- 中級者でも楽しめるように、最後の方は少し難しいエクササイズもいれてあります。
- カラオケ音源は男女それぞれに合わせたものをダウンロードできるようになっているので、キー合わせに困ることもありません。
- スケールなどの難しい理論は話していないので、そういうのをご希望される方には向いていません。
- 音源は生演奏風になっているので、実際にミュージシャンと一緒に練習しているかのような気分を味わえます。
- 一度買い切りで、追加料金はかかりません。
- Udemyのアプリを使えば、講座をダウンロードし、外出先でも見ることができます。
スキャットの練習で特に必要なものは、「音を聞き取る力」です。
スキャットができるようになるには、耳を鍛える必要があります。
いわゆる、耳コピです。英語ではこれをトランスクライブと呼びます。
何度も何度も参考音源を聴いて、シンクロして歌えるような状態になってはじめて、スキャットのボキャブラリーが身につきます。
耳コピ(トランスクライブ)は、細かく聴き取るように心がけて!
耳コピ(トランスクライブ)で重要なのは、音程やリズムはもちろん、息遣い、声のニュアンス、とにかく細部まで、すべて聞き取って再現することです。
なんとなくでは意味がありません!
よくありがちなのが、途中で自己流を加えてしまうこと。それではダメです。
なぜかというと、初心者のあなたのエッセンスを入れてしまうことで、有名なレジェンドたちの良い部分を消してしまうからです。
伸び悩む方の多くは自己流を加えてしまいますが、今は必要ありません。それが必要になるのはもっと後です。
テンポを極限まで落として、ゆっくり何度も聴き、まずは1小節コピー。
それができたら、次はいまの1小節+次の1小節を覚える・・という感じで、何度も何度も繰り返して練習します。
シンクロできるまで繰り返しましょう。そうすると、レジェンドたちのエッセンスがあなたのボキャブラリーとして身に付きます。
初心者ジャズシンガーこそ、1冊よい教則本をゲットして練習を進めましょう。
いかがでしたか?
スキャットの練習に取り組むことで、演奏の幅が広がります。ぜひみなさんもチャレンジしてみてくださいね。
おすすめ度 | 言語 | 形式 | レベル | |
Scat! | 英語 | 本+アプリ | 初級〜上級 | |
Vocal Improvisation | 日本語 | 本+CD | 初級〜中級 | |
Jazz Conception | 日本語 | 本+CD | 初級〜中級 | |
Udemy講座 | 日本語 | ビデオ+資料 | 初級〜中級 |
プロと一緒に練習すると、ジャズボーカルをより楽しく速く学べます。
マンツーマンレッスン
声のお悩みは様々な原因が絡み合っていることも多く、一人で解決するのは難しいです。
知識のある講師と一緒に、マンツーマンで改善していくことが、上達&改善の最短ルートです。
オンライン講座(Udemy・オンデマンド)
自分のペースで歌を学びたいという方向けに、オンライン講座の最大手Udemy にて、オンライン講座を開講中です。現在までに4500人以上の方にご受講いただいています。