ジャズシンガーにもスキャット(アドリブ)に、ぜひチャレンジしてもらいたい理由
- ジャズシンガーがスキャットをする時に使っている言葉について知りたい。
- ジャズボーカルを始めたので、スキャットをやってみたい。
- アドリブって難しそうだけれど、私にもできるかな。
今日はこんな方に向けた記事です。
スキャットってなんですか?
ジャズの演奏の中で、ジャズシンガーがアドリブを取ることをスキャット(Scat)をすると言います。
アドリブとは即興演奏のこと。ジャズボーカリストは、「スキャットシラブル」と呼ばれる独特の言葉を使いながら、即興でメロディを奏でます。(場合によっては、事前に決められた内容を歌うこともありますが、基本的にはその場で考えたメロディーラインやリズミックアイデアを演奏します。)
(たとえ初心者だったとしても、)ぜひスキャットにチャレンジしてもらいたい理由
ある程度、数曲ジャズのスタンダードが歌えるようになったら、初心者でもぜひスキャットにもチャレンジしてもらいたいなーと考える理由は、さっと挙げただけでも、こんなにあります。
- リズムに対して、今まで以上に注目できるようになる。
- リズムの種類の違いを感じられるようになる。(スウィングやボサノヴァ、シャッフルなどなど)
- 歌以外の楽器に対して興味が向く。
- 共演者の音(レッスンだったら講師の歌声)を、今まで以上に注意深く聞けるようになる。
- アンサンブルの感覚が養われる。(他者とのバランス感)
- 聴く力を養うことができる。耳を鍛えることができる。(より細かい音を聴く力)
- その場で解決する能力を高められる。(瞬発力)
- 相手の意図を汲み取る力がつく。
これらは、ジャズシンガーとしてだけでなく、いわゆる人間として、そして社会人として、他者とコミュニケーションを取っていく上で欠かせない能力で、他者との対話の訓練にもなります。
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スキャットに取り組むと、どんな良いことがあるの?
ジャズの演奏の中で、アドリブを取る=ボーカルの場合はスキャットをする、というのは、なかなか勇気がいるものです。
リズムに対して、より注意深く聴き、演奏できるようになる。
スキャットに取り組むようになると、ジャズの演奏で最も大事な要素の1つ、リズムにより注目し、音源を聞いたり演奏できるようになります。
ジャズで演奏されるリズムスタイルは、SwingやBossa Novaを中心に様々です。スキャットを練習していく中で、こういったリズムの特徴を捉えたフレーズをたくさん練習していきますので、自然とリズムスタイルに合わせた歌い方ができるようになります。
歌以外の楽器に興味が向くようになる。
多くのシンガーは、音源をきいても、どうしても歌にしか注目できません。
つまり、多くのシンガーは、歌以外の部分はほとんど聴いていないのです。ジャズはアンサンブル(他者との調和)を大事にする音楽ですから、これではいけません。
スキャットの練習、特に、トランスクライブ(楽器のアドリブを完コピすること、後述。)をする中で、他の楽器の演奏を注意深く聴いていく訓練を何度も繰り返し行います。そうすると、歌以外の他の楽器への興味が深まり、耳の訓練にもなります。
共演者の音(レッスンだったら講師の歌声)を、今まで以上に注意深く聞けるようになる。
アドリブ、スキャットは、演奏中に行われる共演者との対話の1つです。
スキャットの練習をしていく中で、Call & Responseエクササイズを行います。
コールアンドレスポンスとは、フェスなどで、アーティストが
みたいなやつです。
- コール=掛け声
- レスポンス=返事
今回はコール(講師) &レスポンス(生徒)と言う役割ですね。
このエクササイズは、
まず最初は講師の真似をして、同じようにオウム返しで同じフレーズを練習し、慣れてきたらだんだん、まるで会話をするかのように、フレーズをDevelop(発展)させていくことが重要です。
Call & Responseエクササイズをすると、「聴く力」がとても養われます。
日常会話でも、相手のやっていることを注意深く聴かないと、会話になりませんよね。アドリブ、スキャットでも全く同じです。この力はもちろんジャズの演奏ではとても重要ですし、ジャズの演奏だけでなく日常生活にも応用できるスキルです。
トランスクライブを通じて聴く力を養うことができる。
スキャットのトレーニングを続けていく中で、トランスクライブといって有名なプレイヤーのアドリブを完全にコピーして演奏するというエクササイズがあります。
ジャズの演奏家は、ほぼ全員がやっているトレーニングです。
アドリブは即興演奏なのに、なんで誰かのコピーをしなくちゃいけないの?と思われる方もみえるでしょう。でも、これが最も大事なトレーニングの1つです。
トランスクライブは、とにかく細部まで聴き取って、全てを再現するように心がけて!
トランスクライブで重要なのは、音程やリズムはもちろん、息遣い、声のニュアンス、とにかく細部まで、すべて聞き取って再現することが重要です。なんとなくでは意味がありません!
テンポを極限まで落として、ゆっくり何度も聴き、まずは1小節コピー。それができたら、次はいまの1小節+次の1小節を覚える・・という感じで、何度も何度も繰り返して練習します。
その場で解決する能力を高められる。(瞬発力)
アドリブ、スキャットはその場で共演者の演奏に反応することも重要です。つまり、事前に練習して準備していたことだけでなく、その場で突発的に起こったことに瞬時に反応するチカラも求められます。
瞬発的に反応できるようにするためには、上記のコールアンドレスポンスエクササイズやトランスクライブなどをはじめ、リック練習(よく使われるフレージングを練習すること)などを繰り返すことで、経験値がアップし、だんだんと周囲の音を聴くことができるようになります。
初心者ジャズシンガーこそ、スキャットやアドリブにチャレンジして欲しい。
いかがでしたか?
なぜ初心者ジャズボーカリストこそスキャットアドリブに挑戦してもらいたい理由がわかりましたか?
そして、スキャットの魅力を感じていただけたでしょうか?
スキャットの練習に取り組むことで、普通にジャズスタンダード曲を練習する際にも良い影響がたくさんあると思います。
専門家と一緒に練習すると、ジャズボーカルをより楽しく、より正確に、より速く学べます。
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